簿記3級とFP3級どっちが先?同時受験はあり?違いと選び方を解説
「簿記3級とFP3級、どっちから受ければいいの?」「両方取りたいけど同時受験できる?」と迷っていませんか。結論からいうと、仕事や再就職で使いたいなら簿記3級、家計や保険など暮らしのお金に活かしたいならFP3級が向いています。
どちらもお金に関する入門資格ですが、学ぶ方向が違うため、今の目的に近い方を先に取るのが合格への近道です。この記事では、2つの違い・難易度・受ける順番・同時受験の可否を整理します。
どちらが「上」というものではありません。仕事に向けたいか、暮らしに向けたいかで選ぶと、勉強も続けやすくなります。
- 簿記3級とFP3級の違い(学ぶ内容・活かせる場面)
- 難易度・合格率・勉強時間・受験料の比較
- どちらを先に受けるべきかの判断基準
- 同時受験はできるか・組み合わせるメリット
結論:目的で選ぶ
先に結論を整理します。判断の軸は「その知識を何に使いたいか」です。
| こんな目的 | 向いている資格 |
|---|---|
| 経理・事務の仕事や再就職でアピールしたい | 簿記3級 |
| 会社の数字・決算書を読めるようになりたい | 簿記3級 |
| 家計管理・保険の見直し・老後資金に活かしたい | FP3級 |
| 育児中で保険・年金・税金の知識を身につけたい | FP3級 |
| まず合格率の高い試験で自信をつけたい | FP3級 |
どちらも独学で取り組みやすい入門資格です。両方に興味がある場合は、この後の比較と「どちらを先に」の項目を見てから決めると迷いません。
簿記3級とFP3級の違いを比較
どちらも「お金に関する資格」ですが、学ぶ内容の方向性が大きく異なります。基本情報を並べると次のようになります。
| 比較項目 | 簿記3級 | FP3級 |
|---|---|---|
| 学ぶ内容 | 会社のお金の流れ(企業会計) | 個人のお金の知識(家計・保険・年金・税金) |
| 出題範囲 | 商業簿記(仕訳・財務諸表) | ライフプラン・保険・金融・税金・不動産・相続の6分野 |
| 試験方式 | ネット試験(随時)または統一試験(年3回) | CBT試験(随時) |
| 合格率(目安) | ネット約40%前後 | 約70〜90%(日本FP協会) |
| 勉強時間の目安 | 約50〜100時間 | 約80〜150時間 |
| 受験料(税込) | 3,300円(ネットは事務手数料550円が別途) | 8,000円(学科4,000円+実技4,000円) |
| 活かせる場面 | 経理・事務系の求人でアピールしやすい | 家計・保険など暮らしに直結+金融・保険業界 |
出典:簿記の受験料(大阪商工会議所)/FP3級 試験要綱(日本FP協会)。合格率は回・実施団体により変動します。
一言で表すと、簿記3級は「会社のお金を記録・管理する技術」、FP3級は「個人の人生とお金を設計する知識」です。ここでは、差が出やすい「難易度」と「活かせる場面」を本文で見ておきましょう。
難易度の差:合格率はFP3級が高い
合格率を比べると、日本FP協会のFP3級(約70〜90%)は簿記3級(ネット約40%前後)より高く、数字だけを見るとFP3級の方が取り組みやすい試験です。ただし難しさの種類が違います。簿記3級は「仕訳という独特のルールに慣れるまで」が山で、最初の1〜2週間がいちばん難しく感じます。一方のFP3級は、6分野にわたる広い範囲を覚えることが求められます。狭くて深い簿記、広くて浅いFP、とイメージすると違いがつかみやすいです。
活かせる場面の差:仕事向きか、暮らし向きか
もう一つの差が、資格の使いどころです。簿記3級は「経理補助・事務職の求人でアピールしやすい」実務寄りの資格で、就職・転職市場では応用が利きます。FP3級は「保険の見直し・住宅ローン・教育費・老後資金」など、日常の判断に直結する知識が身につくため、暮らしに活かしたい方に向いています。どちらも独占業務がある資格ではないので、「取れば就職できる」ものではなく、知識や意欲を示す入口として使うのが現実的な位置づけです。
どちらを先に受けるべきか
簿記3級を先に受けるのが向いている人
- 経理・会計系の仕事への転職・再就職を目指している
- 副業や個人事業で確定申告の知識が必要
- 会社の数字・決算書を読めるようになりたい
就職・転職市場では、簿記の方が求人への応用がしやすい場面が多くあります。「簿記3級程度の知識がある方」といった求人は、経理補助・事務職のパートにも見られます。
FP3級を先に受けるのが向いている人
- 家計管理・保険の見直し・老後の資金計画に活かしたい
- 育児中で、保険・年金・税金の知識を身につけたい
- 合格率の高い試験で成功体験を積んでから次に進みたい
FP3級は生活に直結する知識が身につくため、子育て中の主婦や育休中の方には特に実用的です。まず1つ合格して勉強のリズムをつかみたい方にも向いています。
「どちらが先でも正解」という考え方もある
簿記3級とFP3級で学ぶ知識は独立しているため、どちらから始めても遠回りにはなりません。強いて順番をつけるなら、先に簿記3級で財務諸表や減価償却に触れておくと、その後にFP2級へ進んだとき、法人や税金の分野で理解が早くなります。上位資格まで見据えるなら簿記が先、というくらいの目安です。
級選びの前に、それぞれの難易度をもう少し知りたいときは、こちらの記事が参考になります。




同時受験(ダブル受験)はできる?
結論からいうと、日程が重なる心配はありません。簿記3級のネット試験もFP3級のCBT試験も、どちらも好きな時期に随時受けられるため、日を分けて別々に受験できます。
ただし、同じ時期に2つを並行して対策するのはあまりおすすめしません。それぞれ試験の形式も覚える内容も違うため、片方ずつ集中して仕上げた方が、結果的に合格まで届きやすくなります。「まず1つ受かってから、もう1つに取りかかる」くらいのペースが無理なく進められます。
なお、簿記3級には統一試験(ペーパー・年3回)もありますが、日程を自由に選べるネット試験を使えば、FP試験とぶつからない時期に受験できます。
2つの資格を組み合わせるメリット
簿記3級(会社のお金)とFP3級(個人のお金)の両方を持つと、お金の知識を会社・個人の両面からカバーできます。家計も会社の数字も見られる、という状態は、経理まわりの仕事でも暮らしの判断でも強みになります。
学習の流れとしても、「簿記3級で決算書の読み方を理解し、FP2級で法人税や事業承継の知識を深める」という進め方は自然です。将来的に両方の上位資格を目指す方には、2つを組み合わせて学ぶダブルライセンスが効率的です。
そもそも「取る意味があるのか」を迷っている場合は、簿記3級のメリットを整理した記事も参考になります。


まとめ
簿記3級とFP3級は、どちらも独学で取り組みやすいお金の入門資格です。再就職や経理系の仕事を目指すなら簿記3級、家計管理や保険・年金の知識を暮らしに活かしたいならFP3級から始めるのが向いています。受験料は簿記3級が3,300円(ネットは+550円)、FP3級が8,000円で、どちらも随時受験できるため、同時受験の日程を気にする必要はありません。まずは今の目的に近い1つに絞り、集中して取り組むのが合格への近道です。順番に取得すれば、会社と個人の両面からお金を見られる相乗効果も期待できます。








